白内障

白内障とは

.jpg - 白内障.jpg - 白内障

人の目は良くカメラに例えられます。人間の目の中には水晶体という、カメラの構造に例えればレンズの役割をしている部分があります。この水晶体の役割は、カメラのフィルムに当たる網膜という部分に、外界からの光線を直通させることと、そこにピントを合わせる働きをすることです。このような仕組みを通して網膜で得られた情報が、脳へ伝達させることによって、外界の物を見るという仕組みになっています。

しかし白内障になると、本来、透明であるはずの水晶体に混濁が生じるために、外界からの光線がうまく網膜に伝達されなくなってしまいます。カメラに置き換えるとレンズに汚れや油がつき、ぼやけてうまく写真が取れない状態です。

つまり白内障とは眼の中にあるこの水晶体(カメラで例えるとレンズ部分)が濁る病気です。明るい所で見えにくいとか、眩しく感じることが多くなったと言うことが初発症状で、進行すれば、視力が低下してきます。

 

白内障だけでは、痛み、充血はありませんが、進行が進むごとにかすみ・ぼやけ・まぶしさなどの症状を自覚するようになります。白内障の原因として、最も多いのが加齢によるもので加齢性白内障と呼ばれています。個人差はありますが、誰でも年をとるにつれ水晶体は濁ってきます。

加齢性白内障は一種の老化現象ですから、高年齢の人ほど発症しやすくなります。また、アトピーや糖尿病・外傷などが原因となり、若いうちから発症することもあります。

日本における初期白内障有所見率は
  • 50歳代で37~54%
  • 60歳代で66~83%
  • 70歳代で84~97%
  • 80歳以上では100%

進行した白内障の有所見率は
  • 50歳代で10~13%
  • 60歳代で26~33%
  • 70歳代で51~60%
  • 80歳以上では67~83%

と報告されています。

進んだ白内障の治療は手術が必要です

白内障の早期の治療としては、点眼治療があります。点眼液は特効薬ではなく、治療薬と言うより予防薬と考えると、良いと思います。

進行を後らせ、進行しにくくなるお薬です。 進んだ白内障には効きませんが、早期の白内障では、自覚的・他覚的視力が良くなるものがあります。また、初期の白内障では多くはないですが、点眼液で、白内障が弱くなったり視力の上がる例も存在します。

 

ある程度進行を抑える点眼液はありますが、白内障が進行した場合には、手術以外の方法はありません。進行した白内障には手術が必要です。手術を受ける最適なタイミングは年齢、職業などにより、さまざまですがよつば眼科ではひとりひとりのライフスタイルを配慮し、手術に最適な時期をアドバイスしています。

手術を行うことに抵抗を感じる方もいらっしゃるかもしれませんが、現在は医学の進展により、痛みはほとんど伴いません。また、人が外部から受ける情報の80%は視覚情報と言われ、生きるために視覚情報は必要不可欠です。

白内障手術の利点・目的は何か?

白内障手術の目的は、白く濁った水晶体を除去し、眼内レンズを埋め込むことです。白内障手術を受けることの利点はたくさんあります。単に水晶体についてしまった濁りを取り除けるだけでなく、長年悩まれていた近視、遠視、乱視、不正乱視などの改善にも繋がります。 さらに手術を行うで認知障害にも良い影響があるというデータもあり、認知症の進行絵お抑える効果が期待されています。

また、体内時計を正常化させる効果もあり、夜ぐっすりと眠れるようになるかもしれません。ここで具体的にいくつかの白内障手術のメリットを挙げさせていただきます。

 

1.見る力を取り戻すことができる。

白内障手術では、濁った水晶体を取り除き、代わりになる人工レンズを挿入します。このレンズを「眼内レンズ」と呼んでいます。眼内レンズには、メガネやコンタクトと同様に度数があります。手術前に患者さんのご希望をお伺いした上で、日常生活になるべく便利なように度数を決めています。

どうしても測定誤差があるので、完全に狙い通りピッタリとはまいりませんが、それまで近視や遠視だった方を正視に近づけることが可能です。また、眼内レンズは乱視も矯正できます。残念ながら完全に乱視がなくなる訳ではなく、強い乱視を軽減できる程度ですが、術後の視機能を向上させるのに役立ちます。乱視矯正レンズを入れて効果があるかどうか術前検査で調べ、効果が期待できる人に使用しています。

 

2.緑内障の進行具合や経過観察を正確に行うことができる。

緑内障を患った場合、視野障害が進むスピードを調べて治療の強さを決めます。白内障が進んでも視野障害が進むため、白内障と緑内障を併発した場合、緑内障の進行をみることが困難になります。しかし、白内障の手術をすることにより、緑内障の進行を正確に把握できるようになります。

 

3.眼底疾患の診断と経過観察が十分にできる。

白内障により水晶体が濁ることで、光が通りにくくなります。そのため眼底の詳細な診察が困難になり、黄斑や網膜の病気を正確に診断したり経過観察したりすることの妨げになります。しかし、白内障の手術を受けることでさまざまな眼底の詳細な検査が可能になります。

 

4.認知障害にも効果

白内障になると本や新聞を読むことは億劫になります。テレビを見ることにも困難を生じます。視覚で得られる情報が減ることで認知症が進行するリスクが高くなると考えられています。実際、白内障手術が認知症リスクを減らす手助けとなるとの多数の報告があります。

詳しく検討してみると、進行してしまった認知症には無効で、元には戻りません。しかし、軽度認知障害には有効で、進行を防げると解釈できます。つまり、認知症になる前、比較的若いうちに積極的に白内障手術を受けるのが得策ということになりますね。

 

どのような場合手術が必要になるのか?

視力の低下や霧視の自覚があり、患者様がその改善を希望される場合に手術をすることがあります。手術を検討される方の社会的な因子、つまり生活に支障をきたすかどうかが一番の問題となります。

たとえば白内障初期で、自覚症状の乏しい場合は良いですが、白内障が進行して、視界が常にかすんだり、車の運転や日常生活に不便を感じることが多くなったら、早めに手術を受けた方が良いでしょう。「自分が見え方に支障があると思った時が、手術を受ける時期」ではないかと思います。

 

一部の具体的な例を紹介させていただきます。

1.白内障により眼底診察が正確にできない方

2.強度の近視の方

3.まぶしさやかすみにより、乗り物の運転に支障をきたしている方

4.矯正視力が0.7以下で運転免許の更新ができない方

5.安全性や正確性、機密性が必要な仕事に支障が出てきた方

6.白内障の進行が日常生活の妨げになっている方

 

※特殊例(緑内障を合併した例)では水晶体の濁りが少なくても早めに手術することがあります。
また、白内障が進むと手術が難しくなり、合併症の危険性が高くなることがあります。

 

手術はどのように行われるのか?

手術はどのように行われるのか?

手術を申し込んでいただいた際に行う検査(血液検査など全身状態の検査)の結果から手術に差し支えないかどうか確認します。眼の検査では、手術に耐えられる目かどうかの検査、眼内レンズの度数を決めるため目の長さを測る検査などを行って手術に臨みます。

手術までの具体的な流れ

1.診察
診察・検査によって白内障の進行具合や他の合併症が内科などを検査します。
日帰り手術が適応可能な場合は、手術説明の日程を決めます。
手術前の検査には眼球の検査、採血、血圧測定など全身状態の検査などをさせていただきます。
2.手術説明
検査の結果等により、問題なく手術が行えると診断された方には白内障の手術に関する具体的な説明を行います。その後、手術日を決めていきます。
3.手術当日
車の運転での来院は避けてください。車でご来院される場合は運転手の方と同伴してください。
手術当日は瞳孔を広げるための目薬をしてから手術室に入ります。手術室に入ったら手術ベットにかけていただき、眼のまわりの消毒を行います。顕微鏡の光で始めはまぶしいですがしだいに慣れてきます。目薬による麻酔(点眼麻酔)の後、手術を行います。手術の内容に関しまして、詳しくは下記の動画をご覧ください。
4.手術後(当日)
手術後は30分ほど安静にしていただき、日常生活で注意する点などの説明をさせていただきます。
問題がなければそのままおかえりいただけますが、手術の当日は早めに休まれることをオススメします。
5.手術後の通院
手術後、約1週間後に診察があります。
その後は、定期的に通院をしていただき、経過を観測します。
※手術後に一番気を付けて頂きたいのは「眼内炎」です。目を強くこすったりしないでください。
眼内炎予防のための目薬と飲み薬が出ますので、指示に従って使用してください。

 

手術方法従来の白内障手術とレーザー白内障手術の違い

当院では従来の白内障手術に加えて、最先端の機械を使用したレーザー白内障手術を行っております。レーザー白内障手術とは、フェムトセカンドレーザーを用いて手術を行う方法です。フェムトセカンドとは、1000兆分の1秒のことで、光でも0.3µmしか進めない非常に短い時間です。

フェムトセカンドにまで短縮したレーザーは非常に強いレーザー強度となり、工業用の微細加工などで用いられています。このレーザーを使用することで、ミクロン単位の精度の手術が実現化され、術者の経験によるマニュアル操作で行われてきた白内障手術を、コンピューター制御下のレーザーで正確かつ安全に行うことが可能です。従来の白内障手術は、全ての手術工程を医師の手で行ってきました。

 

しかし、2008年に第三の革命とも呼ばれているレーザー白内障手術が初めてヨーロッパで行われ、現在では既に世界の最先端医療機関では50カ国以上で導入されています。当院では、術後の見え方にこだわり、多焦点眼内レンズや乱視矯正レンズを積極的に取り入れております。患者様に合わせて切開創の方向も変えるなど工夫して手術を行っております。

 

通常の白内障手術の流れ(水晶体を眼内レンズに置き換えます)

st1 300x277 - 白内障
1.角膜・前嚢切開
メスを使い、白目と黒目の境に切開創を作製し、水晶体を包んでいる嚢(のう)の前面を丸く切開します。
st2 300x280 - 白内障
2.水晶体核分割・吸引
濁った水晶体を4分割にし、水晶体核を小さく砕きながら吸引します。
st3 300x282 - 白内障
3.眼内レンズの挿入
折りたたんだ眼内レンズを挿入します。

 

レーザー白内障手術の流れ

st4 300x225 - 白内障
1.眼球にキャップを装着
点眼麻酔をした後、眼球にサクションリングを装着します。
st5 300x225 - 白内障
2.水晶体のスキャン
機械で立体的に水晶体の形状を読み取り、リアルタイムで解析します。
st6 300x225 - 白内障
3.角膜を切開
スキャンで解析した画像をもとに、患者様個々の眼球に合わせ、レーザーを照射し、切開創を作製します。
st7 300x225 - 白内障
4.前嚢を切開
画像解析によって計算されたカーブに合わせ、正確な位置に真円で前嚢を切開します。
st8 300x225 - 白内障
5.水晶体核分割
水晶体核をサイコロ状に細かくして破砕します。
st9 300x225 - 白内障
6.水晶体の吸引
レーザーによって細かく破砕された水晶体核を正確に吸引します。
st10 300x225 - 白内障
7.眼内レンズを挿入
折りたたんだ眼内レンズを挿入します。

手術方法



手術の危険性は?

学会報告によれば、白内障手術した方の3000眼に一件に目の中にばい菌が入ることが知られています。こじらせると手術前より見え方が悪くなることがあります。そうならないよう、手術の最低3日前から3カ月間は抗生剤の点眼をして頂きます。

また、眼内レンズは、水晶体を包んでいる薄い膜でできている袋の中に固定するので、膜の弱い方・支えるチン氏小帯が弱い方には、術者の判断で眼内レンズの挿入を中止することがあります。その場合には手術を2回に分けて後日に眼内レンズを固定することがあります。見え方の回復に時間はかかりますが、視力の向上は得られますのでご安心ください。

極めてまれで当院では一度もありませんが、世界の報告例によれば眼内レンズを挿入することで、異物反応による拒絶反応が約5000人に1人生じ、点眼などで治療できない時には、後日に眼内レンズを摘出することもあります。

また、まれに合併症(感染症・緑内障・網膜剥離・眼内出血・駆逐性出血など)のため失明する危険もあります。眼科的疾患(ぶどう膜炎・強膜炎・角膜炎など)・糖尿病・膠原病(リウマチ)・高血圧・感染症などの方はその危険性が増すと考えられています。これは極端な例で安心して当院で手術を受けて頂けます。

北あやせよつば眼科
院長  玄  真

手術後の生活

術後1か月はほこりや水などが目に直接触れる事、目を酷使することを避けての生活が望ましいです。
仕事・家事などは軽作業であれば問題ありません。

1. 手術翌日

目は絶対に押さえないように注意してください!!
翌日は傷口がまだ安全に塞がっておらず、目の中に菌が入りやすい状態です。仕事をされることは可能ですが、目をよく使う仕事はさけ、なるべく身体、眼に負担をかけないようにしてください。入浴は首から下はしていただけます。食事などの制限はありません。

2. 手術3日後

目を押さえたり、異物が目に入らないように気をつけてください。
洗顔や洗髪も許可が出るまでは行えません。
喫煙・飲酒も許可が出るまでは禁止です。

3. 手術後1週間

必ず診察を受けましょう。
この時点で問題がなければ、もうほとんどの日常生活制限はありません。

4. 手術後1ヶ月

傷もほぼ治り、激しいう運動なども可能です。
目薬は医師の指示に従って続けてください。

hakunaishou ope 04 - 白内障

よくあるご質問

術後は普通の生活ができますか?

術後の視力回復には個人差がありますが、ほとんどの場合、術翌日には、十分な視力が得られていますので、軽作業なら翌日からしていただいてもかまいません。しかし、手術後1週間以内までは、閉じきっていない傷口から細菌が入り、感染症(術後眼内炎)になる可能性がありますので、眼に水が入ったりするような作業は避けてください。一般的には手術後2週間以降には、お風呂も含めて、普通の生活に戻れます。

手術は痛くないのですか?

手術前の方に何を言っても信じて頂けないかも知れませんが、痛くありません。現在、ほとんどの症例は点眼麻酔(目薬による麻酔)のみで行い、一部の症例では点眼麻酔が十分に効いた後に他の麻酔(テノン嚢下麻酔)を追加いたします。

眼内レンズが再び濁ってくることはないの?

眼内レンズ自体の透明性は、50~100年間は大丈夫です。何年か経って再び濁り、再手術で入れ替えるという事は基本的にございません。

手術後、目薬はいつまで?

当院では基本的に3ヵ月から6ヵ月くらいまで、点眼を続けて頂いております。点眼薬は、1~3種類を、術後の状態に応じて回数や種類を徐々に少なくしていきます。但し、糖尿病網膜症などを合併してる方は、それ以上の期間さして頂くこともあります。

両眼一回ですることは出来ないの?

通常片眼のみの手術で、両眼治療する場合は、片眼手術後2週間経ってからもう片眼の治療をします。

クリニックブログ 口コミを見る 口コミを書く
足立区白内障日帰り手術NAVI 北あやせよつば眼科糖尿病網膜症専門外来